からだのふしぎQ&A

からだの
ふしぎQ&A

「うんこはなぜ茶色いの?」「おなかはなぜ鳴るの?」。子どもに聞かれて答えにつまる、からだのふしぎに短く答えます。くわしい説明は、それぞれの図鑑のページへどうぞ。

食べ物の旅

食べたものは、何時間でうんこになって出てくるの?

およそ1〜3日(24〜72時間)です。胃に2〜4時間、小腸に3〜5時間いて、残りの大部分の時間は、大腸で水分をしぼられながらゆっくり進みます。

かかる時間は、食べたものや体調、人によって大きく変わります。人体ダイブでは、ラーメンが約29時間でうんこになって出てくる旅としてえがいています。

食べ物が通る順番と時間の表旅の時間を文章でたどる

口から肛門まで、何mあるの?

大人でおよそ9mの、1本につながった管です(消化管といいます)。いちばん長いのは小腸で約6〜7m、大腸は約1.5m、食道は約25cm、のど(咽頭)は約13cmです。

腸の長さは、人によっても測り方によっても大きく変わります。数字は大人のおよその目安です。

小腸のしくみ3Dで全身を透視する

逆立ちして食べても、食べ物は胃に届くの?

届きます。食道の壁の筋肉が、波のように順番に縮む「ぜん動運動」で、食べ物を胃へ押し送るからです。重力にたよらなくても運べるので、無重力の宇宙でも、宇宙飛行士はふつうに食事ができます。

食道のしくみ3Dで食道を下る

「消化」と「吸収」は、どうちがうの?

消化は、食べ物を、からだに取りこめるくらい小さな粒(分子)に分解すること。吸収は、分解された栄養を、腸の壁から血液やリンパ管に取りこむことです。

消化は口から始まり、胃、十二指腸、小腸で進みます。栄養の吸収はほとんどが小腸で行われます。水分も大部分は小腸で吸収され、大腸では残りの水分が吸収されて、うんこが固まっていきます。

小腸のしくみ3Dで絨毛を100倍で見る

消化液には、どんな種類があるの?

口のだ液、胃の胃液、肝臓でつくられる胆汁、膵臓の膵液などがあります。でんぷんはだ液と膵液、タンパク質は胃液と膵液、脂肪は胆汁の助けを借りて膵液で分解されます。でんぷんとタンパク質の最後の仕上げは、小腸の壁にある消化酵素が行います。

胆汁は消化酵素をふくみませんが、脂肪を細かい粒にばらして、膵液がはたらきやすくします。

肝臓・膵臓・胆のうのしくみ3Dでおなかを透視する

口・のど・胃

よくかむと、なぜいいの?

食べ物が細かくなって、だ液や消化液とまざりやすくなり、胃や腸での消化を助けるからです。だ液には、でんぷんを分解する酵素(アミラーゼ)がふくまれています。ごはんをよくかんでいると少しあまく感じてくるのは、でんぷんが分解されて、あまみのある糖ができるからです。

口のしくみ3Dで口の中を見る

鼻をつまむと、味が分かりにくくなるのはなぜ?

わたしたちが「味」だと思っているものの多くは、じつは鼻で感じるにおいだからです。舌の味蕾が感じとるのは、あまい・しょっぱい・すっぱい・苦い・うま味の5つが基本。食べ物のにおいは、のどの奥から鼻へぬけて伝わり、舌の味と合わさって「風味」として感じられます。

口のしくみ(味蕾)

むせるのは、どうして?

食べ物や飲み物が気管のほうへ入りかけたとき、せきで外へ追い出そうとする、からだの防衛反応です。ふだんは飲みこむ瞬間に、喉頭蓋(こうとうがい)が気管の入り口にフタをして、声帯も閉じることで、食べ物が気管に入らないようになっています。

のどのしくみ3Dで飲みこむ瞬間を見る

げっぷは、なぜ出るの?

食べたり飲んだりするときにいっしょに飲みこんだ空気や、炭酸飲料のガスが胃にたまり、食道を通って口から出てくるのが、げっぷです。立っているとき、胃の中の空気は、上にふくらんだドームの部分(胃底)にたまりやすくなります。

胃のしくみ3Dで胃の中を見る

胃は、なぜ自分の胃酸でとけないの?

胃の内側が、ねばねばした粘液のバリアでおおわれているからです。粘液には酸を中和する成分もふくまれていて、強い酸が胃の壁に直接ふれないようになっています。さらに、胃の表面の細胞は数日で新しく入れかわるので、少し傷ついてもすぐに修理されます。

胃のしくみ3Dで胃の中を見る

おなかがグーと鳴るのは、なぜ?

胃や腸が強く縮んで、中に残った空気や液体が押し動かされる音です。食べ物が入っていないあいだ、胃と腸は、およそ1時間半〜2時間ごとに、中を掃除するような強い縮みの波を起こします。おなかがすいたときによく鳴るのは、このためです。

胃のしくみ

しゃっくりは、なぜ出るの?

胸とおなかを分けている筋肉の膜「横隔膜」が、急にけいれんするように縮むからです。息が急に吸いこまれた瞬間に声帯がパッと閉じるので、「ヒック」という音が出ます。早食いや炭酸飲料で胃がふくらむと起きやすくなります。

たいていは自然に止まりますが、2日以上続くときは、病院に相談しましょう。

心臓と肺のしくみ(横隔膜)3Dで胸を透視する

はくとき、からだの中では何が起きているの?

脳のおくの「延髄」にある「嘔吐中枢(はくための司令塔)」から命令が出ると、横隔膜とおなかの筋肉がいっせいに縮んで、胃をぎゅっと押しつぶします。ふだんは閉じている胃の入り口がゆるみ、中身が食道を逆もどりして、口から出てきます。そのあいだ、気管の入り口は閉じられて、はいたものが気管に入らないように守られています。はいたものがすっぱいのは、胃酸がまざっているからです。

乗り物よいは、目で見ている景色と、耳の奥で感じるゆれの情報が食いちがって、脳が混乱するために起こると考えられています。

食道のしくみ(胃からの逆流をふせぐ門)胃のしくみ

「あまいものは別腹」って、ほんと?

胃がもう1つあるわけではありません。胃は、食べ物が入るとゆるんで広がる、のび縮みする袋です。

ただ、2025年に発表された研究で、おもしろいことが分かってきました。おなかがいっぱいのマウスがあまいものを食べると、ふだんは「もうおなかいっぱい」の合図を出す脳の神経細胞が、「もっと食べたい」という気持ちにさせる物質も出していたのです。ふつうのえさや、あぶらの多いえさでは、こうはなりませんでした。人の脳を調べる検査でも、あまい液に同じ場所が反応していました。「別腹」の正体は、胃よりも脳にあるのかもしれません。

胃のしくみ(のび縮みする袋)3Dで胃の中を見る

おもちは、どうしてのどにつまりやすいの?

もちはねばりが強く、口やのどにくっつきやすいうえ、冷めるとかたくなって形が変わりにくいからです。飲みこむとき、食べ物はのどの「空気と食べ物の交差点」をあっという間に通って食道へ送られますが、大きなかたまりのままだと、この交差点をふさいでしまうことがあります。

小さく切って、よくかんでから飲みこみましょう。もちによる窒息の事故は、とくにお年よりに多く、お正月のある1月、なかでも三が日に集中しています。

のどのしくみ3Dで飲みこむ瞬間を見る

乳歯は、どうしてぬけるの?

乳歯の根もとのあごの骨の中では、大人の歯(永久歯)がそだっています。永久歯が生えようとして進んでくると、乳歯の根が少しずつとかされていくので、根がなくなった乳歯はグラグラになってぬけます。そのあとから、永久歯が生えてきます。

乳歯は20本、大人の歯は親知らずをふくめて32本で、6歳ごろから11歳ごろにかけて生えかわります。6歳ごろにいちばん奥に生える「6歳臼歯」は、乳歯とは入れかわらずに新しく生えてくる、大人の歯です。

口のしくみ(歯)3Dで口の中を見る

腸とうんこ

小腸の「絨毛(柔毛)」って何?

小腸の内側にびっしり生えている、長さ約1mmの指のような突起です。表面積を広げて、栄養を効率よく吸収するしかけで、絨毛の表面には、さらに細かい「微絨毛」が生えています。中学校の教科書では「柔毛」と書かれることが多いですが、同じものです。

ひだ・絨毛・微絨毛のおかげで、小腸の内側の表面積は約30㎡、ワンルームの部屋ほどの広さになります。

小腸のしくみ3Dで絨毛を100倍で見る

腸内細菌は、どのくらいいるの?

主に大腸に、数百〜1,000種類ほど、約40兆個の細菌がすんでいると考えられています。以前は「100兆個」といわれていましたが、最近の研究で見積もりが見直されました。

腸内細菌は、人が消化できない食物繊維などを分解して、からだに役立つ物質をつくったり、悪い菌が増えるのをおさえたりしています。

大腸のしくみ3Dで大腸を進む

「盲腸」と「虫垂」は、どうちがうの?

盲腸は、小腸と大腸のつなぎ目の下にある、行き止まりの袋のような大腸の始まりの部分です。虫垂は、その盲腸からのびている細い管です。

「盲腸になった」とよくいいますが、炎症を起こしているのは、ほとんどの場合、盲腸ではなく虫垂です(正しくは「虫垂炎」)。

大腸のしくみ3Dで盲腸を見る

コーンが、そのままの形で出てくるのはなぜ?

コーンの粒の外側のうすい皮が、人の消化酵素では分解できない食物繊維(ヘミセルロースやセルロース)でできているからです。中身は消化されて吸収されますが、皮だけが形を残して出てきます。よくかめば皮がやぶれて、中身が消化されやすくなります。

大腸のしくみ3Dでコーンのゆくえを見る

うんこは、何でできているの?

約4分の3(75%ほど)が水分です。残りの固形部分でいちばん多いのは腸内細菌(生きている菌と、その死がい)で、4分の1から半分ほどをしめます。そのほかに、消化されなかった食べかす(食物繊維など)や、はがれ落ちた腸の細胞がまざっています。食べかすだけでできているわけではありません。

直腸と肛門のしくみ

うんこは、なぜ茶色いの?

肝臓でつくられる胆汁にふくまれる黄色い色素(ビリルビン)が、腸内細菌のはたらきで、茶色い色素(ステルコビリン)に変わるからです。胆汁は十二指腸で食べ物にまざるので、うんこはみんな茶色っぽくなります。

食べたものや、腸を通る速さによって、黄色っぽくなったり緑っぽくなったりすることもあります。白っぽい、赤い、黒いうんこが続くときは、病院に相談しましょう。

肝臓・胆のうのしくみうんこの正体

うんこがしたくなるのは、どうして?

うんこが直腸に送られてきて、直腸の壁がのびると、そのことが神経を通って脳に伝わり、「トイレに行きたい」と感じます。朝ごはんのあとに行きたくなりやすいのは、胃に食べ物が入ると、大腸が大きく動いてうんこを先へ送る「胃結腸反射」が起こるからです。

直腸と肛門のしくみ3Dで直腸を見る

おならの正体は何? なぜくさいの?

おならは、食べたり飲んだりするときに飲みこんだ空気と、大腸の腸内細菌が食べかすを分解するときに出すガスです。成分のほとんどは、ちっ素、水素、二酸化炭素、メタンなど、においのないガスです。

くさいのは、ごくわずかにふくまれる硫化水素などのガスのせいです。肉などのタンパク質を多く食べると、においが強くなりやすいといわれます。

大腸のしくみ(おならの正体)

うんこは、1日にどのくらい出るの?

大人で1日に100〜200gほどがひとつの目安で、バナナ1〜2本ぶんくらいです。ただし量は、食べたものによって大きく変わります。野菜や豆、いも、海そうなど、食物繊維の多いものをたくさん食べる人ほど、うんこの量は多くなります。

毎日150gだとすると、1年で約55kg。大人1人の体重くらいのうんこを、毎年出していることになります。

直腸と肛門のしくみ(うんこの正体)

ガムを飲みこんじゃった! おなかに何年も残るってほんと?

残りません。ガムのもと(ガムベース)は人の消化酵素では分解できませんが、コーンの皮と同じように、腸のぜん動運動で運ばれて、うんこといっしょに出てきます。「おなかに7年残る」というのは、うわさです。

ただし、たくさん飲みこんだり、毎日のように飲みこんだりすると、おなかの中でかたまりになって、腸につまることがあります。とくに小さい子は気をつけましょう。ガムは飲みこまないようにしましょう。

大腸のしくみ3Dでコーンのゆくえを見る

からだ全体

心臓は、1日に何回動くの?

大人で、1日に約10万回です(1分間に約70回 × 60分 × 24時間)。1日に送り出す血液は約7,000L。家のお風呂(約200L)の、およそ35杯分にもなります。

心臓と肺のしくみ3Dで胸を透視する

息は、1日に何回しているの?

大人は1分間に12〜20回ほど、1日に約2万回呼吸をしています。肺の中では、平均約5億個(3億〜8億個)の小さな袋「肺胞」で、酸素と二酸化炭素が入れかわっています。

心臓と肺のしくみ

人の骨は、何個あるの?

大人で約206個です。生まれたばかりの赤ちゃんは300個ほどあり、成長するにつれて、いくつかの骨がくっついて数が減ります。いちばん大きな骨は太ももの大腿骨、いちばん小さな骨は耳の奥にあるアブミ骨(約3mm)です。

脳・神経・骨のしくみ3Dで全身を透視する

おしっこは、どこでつくられるの?

背中側に2つある腎臓で、血液からつくられます。食べ物の通り道(消化管)とは、まったく別のルートです。腎臓は血液をこして、からだに必要なものは戻し、いらないものと余分な水分だけを、おしっことして膀胱に送ります。

腎臓と膀胱のしくみ3Dでおなかを透視する

からだでいちばん大きな臓器は?

皮膚です。大人の皮膚を広げると、面積はたたみ1枚分ほど(約1.6㎡)にもなります。からだの中にある臓器でいちばん大きいのは、重さ約1.2〜1.5kgの肝臓です。

皮膚のしくみ肝臓のしくみ

血液は、何でできているの?

液体の血しょう(約55%)と、つぶの血球(約45%)でできています。血球には、酸素を運ぶ赤血球、からだに入ってきた細菌やウイルスとたたかう白血球、けがをしたときに血を固めて傷口をふさぐ血小板があります。血しょうは、栄養や二酸化炭素、いらないものを運ぶ、水のような液体です。

からだの中の血液の量は、体重のおよそ13分の1(約8%)です。

心臓と肺のしくみ(血管と赤血球)3Dで胸を透視する

からだの中の毒(アンモニア)は、どうやっておしっこになるの?

タンパク質がからだの中で使われたり、腸の中の細菌が食べ物のタンパク質を分解したりすると、毒のあるアンモニアができます。アンモニアは血液で肝臓に運ばれて、毒の弱い尿素に変えられます。尿素は血液で腎臓に運ばれ、こしとられて、おしっことして外に出されます。

からだの中でできたいらないもののうち、二酸化炭素は肺から息として、尿素は腎臓からおしっことして出ていきます。

肝臓のしくみ腎臓と膀胱のしくみ

寒いと、おしっこが近くなるのはなぜ?

寒いと、からだは熱をにがさないように、皮膚の近くの血管を細くします。すると、からだの中心のほうに血液が集まり、そのせいで腎臓がおしっこを多めにつくると考えられています(くわしいしくみは、まだ研究が続いています)。冬はあせをかく量も少ないので、そのぶんおしっこが増えるとも考えられます。

腎臓と膀胱のしくみ3Dでおなかを透視する

3Dで体験する人体ダイブで、口から肛門まで潜ってみる