からだ図鑑 10 / もうひとつの出口
腎臓と膀胱じんぞう・ぼうこう
うんこは食べ物の残り。では、おしっこは? じつはおしっこは、食べ物の通り道とは別のルートで、血液からつくられています。
- 1日にろ過する量
- 約150L
- 1日のおしっこ
- 約1〜1.5L
- 膀胱にためられる量
- 約300〜500mL
おしっこは、食べ物とは別の道
人体ダイブでは、食べ物といっしょに口から入って、うんことして肛門から出てきました。では、飲んだジュースや水は、どうやっておしっこになるのでしょうか。
飲み物にふくまれる水分は、うんこと同じ道を通ってそのまま出ていくわけではありません。水分は小腸や大腸で吸収されて、いったん血液の中に入ります。その血液を腎臓がろ過して、からだにいらないものと、あまった水分をおしっこにしているのです。
おしっこの通り道は、腎臓 → 尿管 → 膀胱 → 尿道の順番です。消化管とはまったく別の、もうひとつのルートなのです。
腎臓:血液のろ過装置
腎臓は、背中側の腰の少し上、背骨の左右にひとつずつある、そら豆のような形の臓器です。大きさはにぎりこぶしほどで、重さはひとつ約150g。右の腎臓は、上にある大きな肝臓に押されて、左より少し低い位置にあります。
腎臓の中には、ネフロンとよばれる小さなろ過装置が、片方だけで約100万個もあります。ネフロンでは、2つの段階でおしっこがつくられます。
- こしとる:毛細血管が毛糸玉のようにからまった部分(糸球体:しきゅうたい)で、血液から水分と小さな成分をこしとる。その量は1日に約150L。お風呂の湯船1杯近くにもなります。
- 取りもどす:こしとった液が細い管(尿細管:にょうさいかん)を通るあいだに、からだに必要な水分や糖、塩分のほとんどを血液へ取りもどす。
こうして、150Lのうち99%ほどは血液に戻され、残りの1〜1.5Lほどがおしっことして出ていきます。腎臓はほかにも、血圧を調整したり、赤血球をつくるよう骨髄に指令を出すホルモンを出したりと、たくさんの仕事をしています。
副腎:小さな帽子のホルモン工場
腎臓の上には、小さな帽子をかぶったように副腎(ふくじん)がのっています。重さは片方わずか5gほどですが、生きるために大切なホルモンをいくつも出しています。
びっくりしたり緊張したりすると、心臓がドキドキしますね。これは、副腎からアドレナリンというホルモンが出て、心臓の動きを速め、からだを「戦うか、にげるか」のモードにしているからです。ほかにも、ストレスに立ち向かうためのホルモンや、からだの塩分の量を調整するホルモンを出しています。
尿管と膀胱
腎臓でつくられたおしっこは、長さ25〜30cmほどの細い管、尿管(にょうかん)を通って膀胱へ送られます。尿管も食道と同じように、筋肉の波(ぜん動運動)でおしっこを運んでいます。
膀胱(ぼうこう)は、骨盤の中、おなかのいちばん下にある、のび縮みする筋肉の袋です。300〜500mLほどのおしっこをためることができます。150〜200mLほどたまってくると、膀胱のかべがのびたことを脳が感じとり、「トイレに行きたい」と感じ始めます。
人体ダイブの骨盤の透視では、直腸の前に膀胱があるのが見えます。女性では、膀胱と直腸のあいだに子宮があります。
おしっこの色と、からだの水分
おしっこの黄色は、古くなった赤血球がこわされるときにできる色素がもとになっています。水をたくさん飲んだときはうすく、あせをたくさんかいたときや朝起きてすぐは濃い色になります。
濃い色が続くときは、からだの水分が足りていないサインかもしれません。とくに暑い日や運動をしたあとは、こまめに水分をとるようにしましょう。